モルタルに発生したクラックの補修方法について

 モルタルはコンクリートとは違って骨材として砂利を使用せず、砂とセメンと水を練り合わせた建材で、好みに応じて味わいある仕上がりを得る事が出来るため、外壁として活用される事が多くあります。
 このモルタルの外壁を塗装し直す際には、下地であるモルタルのクラックを適切に補修した上で塗装する事が大切です。クラックの開口部が、薄い紙が1枚入る程度あれば、そこから雨水が浸透し、住宅の躯体である木材を腐食させる危険性があるため、大したことがないと放置せずに、補修した上で塗装される事が重要です。
 クラックが入った場合には、一般的に以下の様な手順で補修されます。まず最初にクラックに沿って専用工具で深さ・幅10㎜程度の溝を彫りこみます。この溝部を掃除した上で、コーキングの固着力を上げるプライマーを溝に沿って塗布します。次に外壁面より少し低く、その溝をコーキング剤で埋めます。充填後はしっかりとへらで押さえて表面を平坦にします。最後に接着剤を塗布して、防水モルタルを塗って平らにして補修が終わります。
 本当に見えないほどのヘアークラックの場合でも、せっかく塗装した後に、そのクラックが次第に拡大する可能性もあるため、塗装前には上記の補修を行う事が大切です。